キャブコンとは、キャブオーバートラックをベースにキャンプ仕様にコンバート(カスタム)されたキャンピングカーです。
運転席の下にエンジンを搭載した車をキャブオーバー車と呼び、車種ではトラックが代表的です。
キャブコンは、運転席と助手席の「キャビン」部分後方や上方に居住ボックス(キャンピングシェル)を取り付けた「いかにもキャンピングカーっぽい風貌」が特徴的です。
そのため、キャンピングカーといえばキャブコンを思い浮かべる人が多いほど有名かつ王道なモデルとなっています。
キャブコンのベース車は?
キャブコンのベースモデルとしては、トヨタ・カムロード、タウンエーストラック、バネットトラック、マツダ・ボンゴトラックなどが人気となっています。
特に、排気量の割にハイパワーなトヨタ カムロードをベースにしたモデルが高く評価されています。
キャブコンを購入するメリットは?
・キャンピングカーらしい王道のルックス
・キャンピングシェルのバリエーションが豊富
・バンコン以上、バスコン以下のちょうどよい広さと快適性
・遮熱性や防音性の高さ
【メリット1】キャンピングカーらしい王道のルックス
キャブコンは、キャンピングカーのなかで最もキャンプカーらしいルックスを誇るタイプになります。
軽自動車、バス、牽引型トレイラーなどにこだわりがある、普通車として使えないとダメ(その場合、バンコンが有利)といった特別な事情がない限りは、キャブコンに惹かれることが多いのではないでしょうか。
【メリット2】キャンピングシェルのバリエーションが豊富
本来、荷台となっているオープンなスペースに自由なレイアウトで居住設備を配置できるのもキャブコンのメリットです。
キッチンやバスルーム、エアコン、トイレなどは設備の仕様上、位置が限定されることもありますが、それら以外は基本的には好きなように車内設備を配置することができ、あなただけの一台に仕上げることができますよ。
【メリット3】バンコン以上、バスコン以下のちょうどよい広さと快適性
日本の道路事情を考えた場合、キャブコンの5m×2mサイズは扱いやすいちょうどよいサイズといえるでしょう。
バンクベッドと呼ばれるキャビン上のスペースが大変便利で、就寝スペースとしても荷物置き場としても活用でき、車体サイズ以上の積載性や快適性を感じさせてくれる要因となっています。
広々とした車内空間は、立って歩くことができるほどで、自宅の一室にいるような錯覚を覚えることも。
【メリット4】遮熱性や防音性の高さ
キャビンの後方に積まれるキャンピングシェルは居住するための専用設計となっており、断熱性や遮音性に優れていることが多いです。
シャワールームやトイレ、冷暖房を取り付ければ、長期の車中泊でも他タイプに増して快適に過ごすことができます。
キャブコンのデメリットは?
反対にキャブコンのデメリットには、
・周囲の目が気になる
・乗り心地が硬い
・走行安定性はやや悪く、運転に気を遣う
などがあります。
【デメリット1】周囲の目が気になる
反対にキャブコンのデメリットには、
・周囲の目が気になる
・乗り心地が硬い
・走行安定性はやや悪く、運転に気を遣う
などがあります。
【デメリット2】乗り心地が硬い
これは致し方がないことですが、本来トラックの荷物を載せるスペースに居住空間(と人間)が乗ることになります。
そのため、どうしたって乗り心地は硬くなりがち。
エアサスペンションに換装するなどカスタムすれば幾分、マシにはなるものの徹底してシャシーをカスタムしていくと100万円〜200万円程の追加費用がかかることも。
【デメリット3】走行安定性はやや悪く、運転に気をつかう
キャブコンは、全高が高く搭乗席位置も高めで見晴らしは良好です。
その反面、重心も高く、重たいキャンピングシェルも積んでいるため走行安定性にはどうしてもやや難があります。
急にハンドルを切ろうものなら大きくグラつきますし、急ブレーキを踏んでも重たいキャンピングシェルの慣性力のせいで急には止まれません。
特に雨や強風の日は、顕著になります。
高さ制限のあるトンネルを通る際や、駐車場の確保にも苦労することでしょう。
選ぶモデルによってはパワー不足に悩まされることもありえます。
ほかにも、積載重量が常に重たくなっていることからタイヤを2〜3年置きに交換しないといけなかったり、洗車費用や駐車費用、バッテリー交換代などランニングコストは高めなのも注意しておきたいポイントです。
まとめ
普段使いとの共用(バンコン、軽キャンパー)やバス、トレイラーへのこだわりがない場合には、キャブコンがキャンピングカーの王道的な選択肢といえるでしょう。
ちなみに保管時には、酸性雨や風による吹付けの心配がない駐車場を用意しておくことをお勧めします。
雨ざらし、風ざらしでは車体が痛むペースが早まります。
リセールバリューが期待できるタイプであることからぜひ大切に乗っていきたいものですね。