【全長4.1mのコンパクトさ!】ジープブランド初のBEV「アベンジャー」登場! まったく新しいスタイリッシュなジープ!

【全長4.1mのコンパクトさ!】ジープブランド初のBEV「アベンジャー」登場! まったく新しいスタイリッシュなジープ!

2024年10月22日

2022年のコマンダー以来2年ぶりとなるジープブランドの新型車、「アベンジャー」が2024年9月26日に発表され、同日販売開始されました。アメリカを代表するSUVブランドのジープから、ついにBEV(100%電気自動車)が登場です。

■一番コンパクトなジープ

これまで電動化を積極的に進めてきたステランティスグループのなかでも、ジープはやや後進的な立ち位置でした。グランドチェロキーレネゲード、そして大人気のラングラーにもPHEV(プラグインハイブリッド)はラインナップしてきてはいたものの、BEVは一切なし。今回ついにブランド待望のBEVが登場となりました。

「ジープ史上もっともコンパクトなSUV」というキャッチフレーズとともにお披露目されたアベンジャー。そのボディのスリーサイズは、全長4105mm×全幅1775mm×全高1595mmと、全長だけならこれまで一番コンパクトだったレネゲード比で-150mmのコンパクトさを実現。日本でも扱いやすいサイズに抑えられています。

プラットフォームには、「プジョー e2008」や「フィアット 600e」などステランティスグループのコンパクトBEVが使用してきた電動プラットフォームの最新版「eCMP2」を採用。アベンジャーのジープらしいフォルムや機能を実現するために、専用の改良が施されています。限りなく四隅に位置するタイヤはSUVらしい踏ん張り感のあるデザインだけでなく、悪路走破性を高めるショートオーバーハングも両立しました。

フロントを駆動するFWDで、電気モーターの出力スペックは115kM(156ps)/270Nmを発生。搭載するリチウムイオンバッテリーの容量(総電力量)は54kWhで、一充電走行距離は486km(WLTCモード)を実現しています。充電は、もちろんAC 200VとCHAdeMO方式の急速充電両方の対応です。

■ジープらしいデザインと機能

フロントの7スロットグリルや、やや角張ったホイールアーチなど、ジープの伝統的なデザインを踏襲しつつ、アベンジャーは独自の世界観を築いています。それはボディフォルムを見ても一目瞭然。グランドチェロキー系でもラングラー系でもない、またひと味違ったスタイリッシュなエクステリアに仕上がっています。

やや奥まった位置に配されたヘッドライトは、万が一のアクシデントの際にもフロントグリルに保護させるためで、アベンジャーならではのデザインともいえるでしょう。盛り上がったサイドのフェンダー形状、ジェリー缶をモチーフにしたX字型のテールライトなどもアベンジャーの個性を強調します。

インテリアでも、伝統と最新がうまく融合されています。水平基調のダッシュボード上には、最新のインフォテインメントシステムを内蔵した10.25インチのディスプレイが真ん中に置かれ、もちろんADAS(先進運転支援システム)も備わります。ヒーター付きレザーシートや運転席の電動パワーシートが標準装備されていることもトピックです。

機能性を重視した室内には、収納が多く設けられています。ダッシュボード下部、大型センターコンソール、ドアポケットなどの収納スペースが計26L。ラゲッジルームは355Lと、ユーティリティに優れている点も見逃せません。

機能面では、FWDのジープとして初搭載となるドライブモードセレクト「Selec-Terrain(セレクテレイン)」と、未整地の下り坂で有効な「ヒルディセントコントロール」も標準装備。セレクテレインはノーマル/エコ/スポーツの通常走行用と、スノー/マッド/サンドの悪路走行用の計6種類のモードが用意されています。

■お買い得なローンチエディションも同時発売

グレード展開は、「アルティチュード」のモノグレード設定で価格は580万円。ボディカラーは4色から選べます。そして、初回導入記念の特別仕様車「ローンチエディション」も150台限定で用意されました。こちらはアルティチュードをベースに、パワーサンルーフ、18インチアルミホイール、ブラックペイントルーフ、イエローダッシュボードの4点を備え、価格は 595万円。装備類の総額は33万円相当ですので、買い得な特別仕様車といえます。

なお、アベンジャーはBEVですので国からの補助金対象となります。65万円のクリーンエネルギー自動車導入促進補助金が受けられます。

海外では、BEV以外にもハイブリッドモデルが導入されているアベンジャーですが(こちらは4WDの設定もあり)現状日本での販売は予定されていないようです。人気のレネゲードとはまた違った、スタイリッシュなコンパクトジープとして確立しそうな一面も持ちあわせているので、BEV以外の選択肢があればますます魅力的な存在になるはず。ハイブリッド車の導入にも今後期待したいところです。

<文=青山朋弘 写真=ステランティスジャパン>

この記事を書いた人

TomohiroAoyama

青山朋弘

新車専門誌、中古車専門誌、モータースポーツ誌などの編集部を経て、
現在はフリーランスの編集&ライター。
自動車専門誌やWebサイトに寄稿しながら、YouTube動画の撮影・編集も行う。
愛車は10年前に走行5万kmで見つけた、NA型ロードスターの初期型。
趣味のMTBをどうやって積むのがいいか、常に試行錯誤している。

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